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寄与分

相続分は、遺言書があればそれに従い、なければ法定相続分に従って決定されます。 法定相続分につき、民法900条は下記のとおり規定しています。

一  子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。

二  配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は、三分の一とする。

三  配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする。

もっとも、共同相続人の中に、被相続人の生前においてその財産の維持や増加について特別の貢献をした者がいた場合、その相続人は、他の相続人よりも多くの遺産を取得することができます。
この相続人の利益を、寄与分と言います。

寄与分につき民法904条の2は次のとおり規定しています。

「共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から共同相続人の協議で定めたその者の寄与分を控除したものを相続財産とみなし、第900条(注:法定相続分)から第902条(注:遺言による相続分の指定) までの規定により算定した相続分に寄与分を加えた額をもってその者の相続分とする。」

寄与分が認められるためには、特別な貢献をしたことが必要となります。
また、その特別な貢献によって遺産の維持又は増加という結果につながったことも必要となります。

例えば、①被相続人経営の呉服店で働いていたが、生活の維持費と時々数万円程度の小遣いを遊興費として渡されていたものの、給与としてまとまった額の金銭を支給されることがなかったという相続人に対して、相続財産の20%(約670万円)が寄与分として認められました(広島家裁呉支部H22.10.5)。

②3か月間にわたり被相続人の入院中の世話をし、その退院後は右半身不随となった被相続人の通院の付き添い・入浴の介助など日常的な介護に当たり、更に被相続人が死亡するまでの半年間は被相続人が毎晩失禁する状態となったことからその処理をするなど、被相続人の介護に多くの労力と時間を費やした相続人に対し、本来家政婦などを雇って行うことが相当なもので、同居の親族の扶養義務の範囲を超え相続財産の維持に貢献したとして、200万円の寄与分が認められました(東京高裁H22.9.13)。

③被相続人が晩年の約4年間は認知症(最終的には要介護3の認定を受けた)により排泄の介助等を受けるようになったため、自宅で被相続人を介護し、遺産たる建物の補修費を負担し、遺産たる農地で農業に従事し農地の維持管理に貢献してきた相続人に対し、当該相続人自身もその建物に居住し相応の利益を得ていること、農業における寄与も公務員としての稼働と並行しての従事であったことなども考慮し、相続財産の15%(約1400万円)が寄与分として認められました(大阪高裁H19.12.6)。

当事務所では、依頼者の具体的なご事情をお聞きし、裁判例等を踏まえ、寄与分が認められるか、どの程度認められるかをアドバイスしてきます。

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